小城市小城町馬場 松永フサさん（明43生）
語り おはなし会三日月 井上正仁さん
そうしたら、宿屋の主人がですね、
「もてなさんば【歓待しないと】」と言って、
「明日の朝ごはんは、何（なん）にしようか」と
言うたらしいです。そうしたら、
「半殺しにしよう」、「皆殺しにしよう」と、
別の人に言われたそうです。
それで、旅人は、これは大変と思って慌てて逃げ出しました。
そして、少し先に行ったところで、
「あそこの旅館で、こんな風に言われたよ。
本当（ほん）なごとやろうかね」と聞きなったら、
「こっちではね、おはぎのことを半殺し、
餅のことを皆殺し、て言うよ」と教えてくれたそうです。
それで、その旅人は、安心して、また旅館に戻っていかれたそうです。
（出典 小城の口承文芸 ｐ71原題：18 半殺し皆殺し）
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