伊万里市波多津町馬蛤潟 石崎政市さん(明41生)

 兜城(かぶとじょう)ちゅうのと岸岳城と、こうあるわけですなあ。

そして攻めたのが兜城の秀吉たいなあ。

それが攻めたわけでしょ。

大体、攻める前に水攻めしたわけですて。

水は何処(どこ)からか取ってあったですね、違いなか。

その、といをきれば水に困るじゃろうちゅうところに、水攻めしたわけ。

ところが水にゃ困らんちゅうところで、

馬を出しちょいて餅米の白米をこう、捨てたて。

ところが、水のあれ確かに、白たりがあるが白たりがないけん、

こりゃ、水じゃないちゅうところで、

水攻めして攻めたちゅうのを聞きましたですよ。

餅米で馬を洗って見せた。ところがあの、白たりがなかったわけでしょ。

そいで水はこら、騙さしたかなちゅうところで、

やっぱ水のといをきって、そして攻めたと話聞きましたよ。

(出典 未発刊)

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