鳥栖市養父町 天本 繁さん(大5生)

 継嬶(ままかか)が、先妻の子をふとらかしよった。

そしていじめよったけん、出て行ったけん、

親父さんが山から帰ってきて、

「かっちゃんな、何処ぇ行ったかあ」て。

「知らん」て、嫁さんが言うたけん、

「何、つけてやっこう」ち言(ゅ)うて、

脚半は片一方のけて(そいけん、白黒でしょう。)片脚違い。

ありゃ、とっぺんに止まっとっ。

「かっちゃんとけたか。」て捜しよった。

(名前がかっちゃんやったて。)

[五八 片足脚絆]

(出典 鳥栖の口承文芸 P84)

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