三田川町吉田 徳安達次さん(明37生)
この辺で野狐のご膳迎(むき)ゃあ、とこう言うですもんね。
あれ、そういうようなことは、この北部よりも南部の昔の堀(ほい)ですね。
ああ言うところの多か所が、そういうあの、言い伝えが多わなかですか。
チラチラチラこう、いう話やったですよ。
今でもですよ、ちょっと私(あたし)達は、
私の家から南、南こう見ゆっですもんね。
そいと、いろいろこう、特にあの、麦取ったあとの殻焼きですね。
あれが大体こう、遅う焼きよっとサーアッとして、
あれが野狐のご膳迎(むき)ゃあとか何(なん)とか、
言うようなっとは聞いとっですね。
(出典 未発刊)