神崎郡吉野ヶ里町吉田 八谷 典さん(大4生)

 馬鹿爺さんが、お嫁さんの家に(うちに)里歩き(さとあるき)すんもんね。

里歩きば、お嫁さん方に呼ばれて行くわけですよ。

そしてから、お嫁さん方で風呂入ったところが、熱かけんね、

「ああ、熱か」て、言うたらね、あの大根、

漬物の(ほら、お茶なんか飲む時に、熱か時に、あの、漬物一つ取って、

こうちょっと入れたら冷えるでしょうが。あの理屈でね。)

そいでその大根ば、漬物ばいっちょ〔ひとつ〕持って行って、

その、風呂場の中に入れて、

こうこう混ぜたて言うような馬鹿爺さんの話はあっですね。

〔大成 三九四A 沢庵風呂(AT一二六二)〕

(出典 吉野ヶ里の民話 P125)

標準語版 TOPへ