伊万里市波多津町煤尾(名前・年齢不詳)女性一名

 横土井て黒川にあっでしょ。

今、県道、バスの通る道よいか先に

行きよったですもんね、道が。

そしたら、あすこは横土井、

ちょいと黒川の橋のできとんもんね。

あすこは疲れる時にですよね、

あの、海じゃったでしょ、以前(しょて)は。

そいけんあの、何遍こうあがんしてん、

あの、いっちょん出来上がらんもんじゃっけん、

そこを人柱を立てたら良かろうち、言うごたる風で、

あの、またんたび、寄っ時に

袴(はかま)の裾(すそ)に横ぶせをした人を、

あの、人柱にすることにしようと、そう言われて。

そいしてまたいらっしゃいた時に、あの、

それを調べらしたところが、言い出さした人を、

あん、袴の裾に横ぶせをしちょったて。

(出典 未発刊)

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