伊万里市波多津町井野尾(名前・年齢不詳)女性二名

 あの、前のお母(か)さんの子どもがそこに埋めて、

自分の子どもはね、米ば、あの、磨ったとばこう被せてさい、

気持ちの良かろうぐらい思うてさしたわけ。

朝になって開けちみらしたらですね、あの、

自分の子どもが冷とうなって死んでしもうて、

先んお母さんの子どもはね、あん、元気で生きとらしたて。

そいから後で、そのお母さんも改心さしたらしい。

自分の子どもが死んだもんじゃいけんですね、

自分がやっぱし悪かった思わしたちゅうて、聞いたこともあります。

そればっかい。

そいけん、そがん悪かことはしちゃいかんたいて、

あんたたちもそぎゃん悪かことはしていかんばいて、

あの、婆ちゃんのですね。

(出典 未発刊)

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