鳥栖市牛原町 龍尾マサエさん(明38生)

 ここの上は、あぎゃんと筑紫城ちゅうて、

お城跡じゃっけんな。

ここが関所じゃん。

下の家があい関所じゃん。

切り寄せちゅうて、あった所が

ドンドン攻めて来て戦うたとこ。

こっちの道は兵隊が来るて言うて、上から太か石ば

ゴロゴロ落しかけたとこやっけん、転石ちゅう。

そして鳥越ちゅうとこが、ちょうど鶏の歌う頃、

通ったとこけん、鳥越ち。

こっち鏡ケ城ちゅうてあっですもん。

ほんなその辺に。

そこがズッと、お姫さんの髪結うたいなんてん、

行っござったところで鏡ケ城ちゅうて。

山内新町の墓の際、出て字うして、ズッて、濠じゃったろうが。

空濠じゃったろうが、あっこは。

あっこは空濠のずうっとあって、そこの濠の頭ちゅうて、

そこばわからんごと、ズッと来よったそうです。

(北通広場7)

〔自然説明伝説(石)〕

(出典 鳥栖の口承文芸 P293)

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