神埼市千代田町城田上直鳥 重松トヨさん(明42生)

  むかし、コウスケ爺さんと言わる人がいたそうです。

その人が、道の途中で、ワンワンワンワンと泣いていたそうです。

それを見た人が、

「コウスケどん、何して【どうして】、そぎゃん泣きよっかい」と聞いたそうです。

そうしたら、

「ちょっと、聞いてくんしゃい。あたしゃぁ【私は】孫ば、踏み殺してさい」

と言われたそうです。

それで、

「孫を踏み殺すて、そりゃぁ、どうしたことかい」と聞かれたので、

「ビッキー【蛙】ば踏んだくったいば、ジーって言うた。

そいけん、そや【それは】、孫や」と言われたそうです。 

(出典 千代田の民話 P102

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