鹿島市大野 山上 ノエさん(大7生)

  井手シズエさん(大13生)

 親ば背負(かる)うて行きおいなったぎぃ、

親のズーッとね、柴ば、こう枝ば折って行たて、

あの、息子の帰っ時、

「あの、折ってきたけん、間違わんごと帰れ」

ち言()うた(山上 ノエ談)。

床ん下にかごめとった。

殿様の耳に入ってねぇ、あの、灰で縄綯()えて、

あぎゃんせろて言われたけん、縄綯()うたとば、

あの、燃やして、

「灰で縄綯いました」て、持って。(井手 シズエ談)。

[大成 五二三A 親棄山(AT九八一)]

(出典 未発刊)

標準語版 TOPへ