三田川町箱川下 牧 ツルヨさん(明44生)

 お婆さんば、ずうっと背負(かる)うて

連れて行っとったら、お婆さんが両方(じょうほう)の木を、

とぶとぶ切って行きよったて。

そいぎぃ、

「お婆さん、なしてそやあ木ば切って行くかぁ」ち言うたら、

「お前(まい)が帰っ時、道迷うぎできけん」ち。

そいぎもう、帰ってから、

「もう、こがんこたされん」ち言うて、

願うたら、姥捨なくなったて。

 [大成 五二三A 親棄山AT九八一]

(出典 未発刊)

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