佐賀市大和町 名尾和紙
佐賀市金立町大小野 山崎鹿一さん（明39生）
当たり前のように、倉谷のふうけ者（馬鹿者）じゃない人が
雨が降っていたので、前にいる人を見て、
傘を親戚からか借りてきて傘をさしてやってきました。
そして、帰ろうとしたら、
雨が降っていなかったので、傘はささずに
握って帰ろうとしました。
そうしたら、倉谷のふうけ者（馬鹿者）が
「前ンば剥(み)いて見せてくいろ」と
頼んで言ったそうです。
「冗談のごと、冗談のごと。こいば剥いて見せらるんもんかい」
と言われたそうです。
雨が降っているなら、
また剥いて見せられたでしょうけど、
雨が降っていないので、前に傘を握りながら
帰られていたのが、珍しかったのです。
それで、ふうけ者（馬鹿者）だから
「いっちょ前ンとば剥いて見せっくいろ」と言ったそうです。
「しゃあて」と言うことを
「剥（み）いて」と言うらしいです。
（出典 未発刊）
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