佐賀市長瀬町 納富信子さん(大14生)

 お父さんがすごーくお酒が好きて。

そいで、孝行息子が、

「お父さんに、酒ば飲ませたい」て、一生懸命働きよったて。

そいばってん、貧乏しているもんだから薪は山に取りに行きよったて。

ある日、山から下りよって、ああ、喉乾いたなー、ここらへんに滝があったなあて思いよったら、

プーンてお酒の匂いが、その滝んあたりからして来たて。

そいで、その滝の所(とこ)に行ったら、その滝の水がお酒になっとったて。

孝行息子やったから、神様が滝の水をお酒にしてくれたて。

(出典 さが昔話 P109)

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