嬉野町春日 兩岡カチさん(大3生)
赤ちゃん産むとでしょうか。
墓ン下から飴がた買いに来よったてねぇ、話のあいよったもん。
何処じゃいろう、あの、飴がたば毎晩、
女の、そいが夜(よさい)ばっかい買いぎゃ来よったてじゃんもんね。
店に。
そいぎにゃ、つけて行きないよったいば、
墓ン下さい行たちゅう話ば、えて聞きよったよ。
そうしたい、妊娠中にやっぱい、そのまま入れといなったとじゃなかろうか。
出さじぃ。
そいぎぃ、向こうでお産のあったとじゃろうねぇ。
やっぱいおっぱいの出んもんじゃけん、飴がたば買うて来て、
そうしてしぶらせよったとじゃなかでしょうか。
そいぎぃ、不思議かにゃあと思うて、つけないよったいば、
墓さい入って行たてじゃもんね。
そいけん、腹ン中ゃあ入れてすんもんじゃなかて。
出してから埋めんば。
そがん話、聞きよったあ。
(出典 嬉野の民話 P82)