嬉野町春日 兩岡カチさん(大3生)

 むかし。

あの、人ン言うこと聞かれていなかったんですね。

それで、親が言われたことの反対ばっかりしていたそうです。

「川に行け」と言われたら、山に行ってね。

それで、反対しかしないから、俺が死んだ時も反対のことするだろうから、

「俺(おり)ゃ、川に埋けてくいろ」と言われたそうですね。

そして、死んだ時くらいは、一度くらい親孝行しようとして、

それで、川に埋めたから、

「雨の降っぎぃ、きゃあ流れさす」と鳴くんですね。

そいばあっかい【それでおしまい】。

(出典 嬉野の民話 P45)

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