嬉野町大舟 一ノ瀬ワイさん(明27生)

 むかし、むかし。

カッポーという子供ば、死にゃかして、

そして、その、見っけて、歩(さる)こうて。

その鳥は、一方が黒かですもんね。

一方は当たい前しとってすたい。

一方が、カッポーを尋(たん)ねて歩(そう)つこうで、

脚絆をすっことができんで、片方はさんで、

「カッポー、カッポー」と鳴いて、尋ねて、歩くですたい。

そいばっかい【それでおしまい】。

(出典 嬉野の民話 P53)

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