嬉野町真上吉田 辻 ハンさん(明38生)

 むかし。

二番おっ母さんが、先妻の娘の髪を強く力を入れてけずってやっていたと。

娘は、あまりにもひどく髪をけずられるもんだから、痛くて、

「かっちゃんとけたか」と言って、飛んでいってしまった。

その鳥が、ホトトギスで脚絆を片一方して、

「かっちゃんとけたか」と、鳴くげな。

そいばあっかい【それでおしまい】。

[大成 五八 片脚脚絆]

(出典 嬉野の民話 P52)

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