武雄市西川登神六 井出安次さん（明37生）
むかし、よく、野糞をたれる人がいたそうです。
ある時、いつものとおり、
道の端に野糞をたれよったら、
野糞が動いたそうです。
そいぎぃ、その人が、
「道端（みちばた）に、あまたの糞をたれたれど、
生き糞たれたは、今がはじめて」
て、歌詠みしなったそうです。
そいぎぃ、その糞は、ショウカビッキー（蛙）
の上にたれとったから、動いたて。
それで、そのビッキー（蛙）が負けん気を出して、
「駄賃すら取らずの、重荷、重荷」
と言うたそうです。
（出典 佐賀県文化財調査報告書 第71集「～矢筈・神六の民俗～」p136）
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