多久市北多久町中ノ原 飯盛康晴さん(明43生)

 カチガラスは朝鮮出兵して、

そいぎ【そうしたら】ちょうど鍋島公が、

参謀役じゃったらしい。

その参謀役で行って、そうしてしたところが、

その、カチガラスが、「カチカチ」ち言うて、

鳴いたわけ。

そいでその、最初まあ、ちょっと戦争勝ったわけ。

そいもんだから、

「こい、縁起の良か」て、言うことで、

鍋島公が、あの、連れて来て。

そいからずうっと佐賀県だけが、

その、カチガラス出すごとなか。

そりゃ【それは】朝鮮におるらしい。

[文化叙事伝説・英雄]
(出典 多久・飯盛翁が語る佐賀の民話 P107)

標準語版 TOPへ