多久市北多久町中ノ原 飯盛康晴さん(明43生)
馬の足跡ん所(とけ)ぇ、その、
水の溜ったてぇ。
そいでそこん所(とこ)で、何(なん)じゃい、
這(ほ)うてどがんじゃいしよったぎ、
馬から蹴られて頭ん所(とこ)の
うっぽげたてかにゃ。
そいから、そがんなったて。
そしてその、そこに水ば入るっぎにゃあと、
また元の力が大きいなってくるて言う。
そいけん、ありゃあ、あの、
馬から蹴られて、あの、
河童の頭はうっぽげたて、
いう話は聞いたことあっですがねぇ。
[世間話]
(出典 多久・飯盛翁が語る佐賀の民話 P87)