多久市北多久町中ノ原 飯盛康晴さん(明43生)

 唐津藩は、その、

「多久の者(もん)な、

肥前はあばら骨の一本足らん」

ち、言うことは、聞いとった。

その点、今度(こんだ)あ、肥前の言うことには、

「唐津は鰯(いわし)のあばら骨は、

いっちょ引っ欠けとっ」て。

「そいけんがその、肥前のとが当たい前」て、

いうて言(ゆ)うたてったん、

ていう話ゃ聞いとった。

[俗信譚]
(出典 多久・飯盛翁が語る佐賀の民話 P81)

標準語版 TOPへ