多久市北多久町中ノ原 飯盛康晴さん(明43生)

 雷さんが臍(へそ)をくじいやっ、

ということ。

その由来(ゆわれ)は、

昔ゃ雷さんちゅうぎにゃ、

赤鬼・青鬼が太鼓ば叩(たち)ゃて、

雲の上で叩ゃあてしおるのが、

雷さんて、こう言いよった。

そいで、その雷さんの鬼が落ちてきて、

臍ば食うていくて、くじってすっけんが、

そぎゃん【そんなに】くじられんごと、

臍を手で押さえとけ。

[俗信譚]
(出典 多久・飯盛翁が語る佐賀の民話 P78)

標準語版 TOPへ