多久市北多久町中ノ原　飯盛康晴さん(明43生)

むかし。

犬にですよ、小豆（あずき）ば食わせたら、

はしかになるから、食わせてはいかんと。

昔、よくそれは、言っていましたね。

だから、犬には、もう私たちも、やはり小さい時から、

そういうふうに言われていたから、

饅頭でも外の分は、皮ばかりやって、

餡（あん）は食べさせていなかったですね。

それはですね、やはり、考えてみたら、

小豆は本当（ほん）に栄養が高いわけですよ。

それだから、小豆を犬に食わせると、

血がのぼって、かなり効きすぎるから

はしか犬になる。

荒くなって、言ってますね。

[俗信譚]

(出典　多久・飯盛翁が語る佐賀の民話 P74)

佐賀弁版 TOPへ