佐賀市東与賀町下飯盛 福岡健吾さん(明34生)
人柱を立つっごとなって、
一人(ひとい)選び出さんばらんごとなって、
「どがんして選び出すかぁ」と言うことになった時ぃ、
「そんないば、頭の元結が、
七曲り半、結(くび)った者(もん)ば【七回半、結んだ者を】、出そうか」と
言うことになったぎ、そいば言うた、その人の元結が七曲り半あったて。
そいで、その人が人柱に立ったて言うことは聞いたことがあるです。
そいは、本土井の井樋を掛くっ時【作る時】じゃいの話じゃろうね。
そいけん、
「縄でん綯う時は、七曲り半にすっことならん」て言いよった。
(出典 新佐賀市の民話 P49)