佐賀市東与賀町今町 坂井 庄治郎さん(明42生)
むかし、漁をしよったら、沖仲大明神が、コグイ網にかかったて。
そいで、一遍なぁ、また海ん中(なき)ぁ放り込んけど、
また、掛かったて。
そいぎにゃあ、
「こりゃあ、神さんが上がろうごとしないよっ、上げて祀ろうか」て、
そいで、祀るようになったて、年寄い達の話しよいらした。
そいが、今の北の宮さんて。
昔は、お祭りの日の朝の5時過ぎに、
番長さん【当番の家】に供えた魚や煮しめを
子供が持って走った【持って行った】後の空(から)の皿ば、
お宮に持って行きないよらした。
そいば、「キョウゼントリ」て言いよった。
(出典 新佐賀市の民話 P47)