佐賀市長瀬町 納富信子さん(大14生)
お父さんが、雷さんば、くう(とても)怖がっおらしたて。
そいぎぃ、お父さんが死んで墓に埋けたら、黒(くろ)ーか雲が墓の上ん辺(にき)にね、
いっぱい寄ってきてね、雷さんがピカピカピカピカ、ゴロゴロゴロゴロ鳴るて。
そいぎぃ、
「きっと、お父さんな怖がっとっじゃろう」て言うて、自分な、その墓の前で拝みよんさったて。
「墓に落ちないで、自分に落ちてくれ」ち言(ゅ)うて、墓の前で拝みよんさったて。
そいも、二十四孝の話。
(出典 さが昔話 P107)