小城市芦刈町下古賀 野口 忍さん(昭4生)

  チョウヒィ鳥の息子が、

親の言うこと聞かないで、反対ばかりしよったそうです。

それで、親が死ぬ時に、山に埋めてもらいたかったから、

「俺(おい)が死んだ時ぁ、海ん岸に埋(い)けてくいろ」

と言って死んだそうです。

そうしたら、その息子が、

「今まで、親の言うことをめったに聞いとらんけん、

最後ないとん聞かじゃあ」と言って、

親に言われたとおり、海の岸に葬ったそうです。

それで、雨が降ってくると、

「キャア流るっ、チョウヒィ、チョウヒィ」と言って鳴くそうです。

そして、親の反対ばかりしていると、

「このチョウヒィ鳥が」と言われていました。

(出典 芦刈の民話 P1~2原題:6 チョウヒィ鳥)

佐賀弁版 TOPへ