小城市芦刈町牛王 清水圭子さん(昭11生)

語り おはなし会三日月 上野美智子さん
 和尚さんが、土瓶の中に入れている水飴を、

小僧さんには隠れて、毎日一粒ずつ舐めていたそうです。

そうして、小僧さんには、

「この中に入っているものは毒の入っとっけん、食ぶっぎいかんばい」

て言われていたそうです。

 そうしたら、小僧さんは、和尚さんが毎日、

それを舐めているのを知っているので、

 ある時、和尚さんが法事に出かけた留守に、

土瓶の中に入っている飴を全部舐めて、その土瓶は割っていたそうです。

そうしたら、和尚さんが帰ってきて、

それを見て、怒ろうとしたら、

「和尚さん、土瓶ば打ち割ったけんね、

 和尚さんが『こいば食ぶっぎ死ぬ』て言うたから、全部食べた。

 美味しかったけど、あれは水飴やったとね」と言ったそうです。

(出典 芦刈の民話 P11~12原題:8 欲張り和尚 水飴は毒)

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