三養基郡上峰町下津毛 納富信逸さん(明35生)

 鎮西山(脊振山地南麓)の・山の上の城で、家来の衆が、

「今日は御大将の弓をひとつ見たい」と、所望があって、

「よし」と、言うことで、弓で射ったところが、川の向こうの、筑後川の向こうの土居に

担(いな)い物をして行きおった、その担い物に当たったとかと。

その人がまた、そいを取って、こっちの方に投げたというのが、だいぶんこっちの方に

きたと、いうことですね。

〔文化叙事伝説 (英雄)〕

(出典 吉野ヶ里の民話 P204)

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