神埼町平ヶ里 吉岡米作さん(明41生)

 チントに行たて、チントから打っといなった話じゃんにゃぁ。

「チントニタツ。サエボニコイ」てぇろう、なんてぇろうちゅうて、

電報打ちんさったらしかじゃんなぁ。

そいぎ、嫁さんがさい、もう、どこじゃいばこうにいだごと、

ぬいたごとしてさい。

「チンタツサセコイ」に、こう読みんさったという話じゃったなあ。

ところが、大水の出てさい、なかなか佐世保さい行かれんじゃったち。

そいぎ、嫁くさんがまた、

<ミズ>、<ズ>ば、書くぎ、一字多くなっけんが、

<ミステタ、サセコヌ」と、こう打ったらしか。

そいぎ、聟さんが腹かかしたて。

(出典 未発刊)

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