神埼市千代田町千歳黒津 深堀鉄次さん(明39生)

  殿さんが、家来を連れて田舎に来たそうです。

田舎では、御馳走を出そうということになって、

野菜の煮つけが出たそうです。

そうしたら、殿さんはが、

「こりゃぁ、ほんに【本当に】おいしかやっかぁ」と言われたそうです。

そうして、

「どがんして【どのようにして】育てたかい」と聞かれたので、

「はい、これには肥がかけてあります」と百姓さんが言われたそうです。

そうしたら、殿さんが家来に言いつけて

「おい、三佐衛門、肥をじきじきにかけろ」と言われたということです。

そうした一口話です。 

(出典 千代田の民話 P169

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