神埼市千代田町城田上直鳥 八色ハルエさん(明40生)

  お釈迦さんの干支を決める時に、

猫が鼠に何日だったか忘れて聞いたそうです。

そうしたら、鼠が一日遅い日を言ったそうです。

それで、猫は、ゆっくりして言われた日に行ったら、

干支に入りそこなったそうです。

それで、猫は、

「こん畜生、おい【俺】を騙めぇたない」と言って鼠を恨んで、

鼠を追いかけて捕まえるようになったそうです。

それから、牛は、モソウモソウとして遅いから、

早くから準備して、前日の日から出かけたそうです。

そうして、出かけようとしていた所に、鼠が来て、

ちょこっと牛の背に飛び乗ったそうです。

そうして、牛がお釈迦さんの側まで来た時、

ピーンと飛び降りて、お釈迦さんの所に行ったから、

鼠が一番早かったそうです。

それで、子、丑、という順番になったそうです。 

(出典 千代田の民話 P62

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