神埼市千代田町城田上直鳥 鶴浅吉さん(明31生)
鍋島の殿さんが、
豆津に土手を作ろうとした頃の話だそうです。
土手を作るのに、百姓が大勢、苦役にかり出されていたそうです。
そうして、お昼になり百姓が弁当を食べていたら、
役人が調べに来たそうです。
弁当の中に真っ白いものが見えたので、
米のご飯を食べていると疑われたのではないでしょうか。
その頃の百姓は、米の飯は食べてはいけないというお達しがあり、
食べるのを見たら切り捨ててもいいというお触れまで出ていたそうです。
それで、役人が調べてみたら、
弁当の中には、オカラが詰めてあったそうです。
オカラも真っ白しているからね。
それで、調べたお役人は、
「お弁当食べている百姓は、切らずにおけ」と言われたそうです。
それで、ここらあたりでは、
オカラのことをキラズと言うようになったそうです。
(出典 千代田の民話 P101)
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