神埼市千代田町境野下西 井田善ニさん(大2生)

  中別当さんに、長持ちに似ているので

長持ちと石という、大きな石があるそうです。

 その石のことで、実家の母から聞いた話ですが、

中別当さんに、毎朝、お詣りに来ていた人のいたそうです。

 そうしたら、ある時、そこにあった長持ち石の蓋が開いたそうです。

 中を覗いてみたら、小判が沢山入っていたそうです。

 それで、その人は、帰って、大きな一斗しょうけ【籠】を持って来たそうです。

手に取れるだけ持って帰ればよかったのに、

欲を出して、しょうけを取りに帰ったそうです。

 そうして、帰ってきたら、

その長持ち石の蓋がぴったり閉まってしまっていて、

いくら開けようとしても開からなかったそうです。

 それから、その石は、開かずの長持ち石というようになったそうです。

 そんな話を聞いたことがあります。 

(出典 千代田の民話 P39

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