神埼市千代田町城田地区丁太田 島ハツさん(明19生)

 婆さんを籠に入れて、子供と孫が二人で背負って、

山に捨てに行きなったそうです。

そうして、婆さんを捨てる所に着いたので、子供が、

その籠も捨てて帰ろうとしていたら、孫が、

「おとっつぁん【お父さん】、この籠は持って帰ろうじゃっかい。

 

また、おとっつぁんば、捨てにこんばらんけん」と言いなったそうです。

それで、

「あぁそうか、おい【俺】も捨てらるっかぁ」と言って、

婆さんも連れて、一緒に帰りなったということです。

(出典 千代田の民話 P92)

 

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