伊万里市波多津町煤尾(名前・年齢不詳)女性三名

あの、二、三日ですね、

嫁さんと姑さんのちょっとはの合わんやったそうですもんね。

そして、嫁さん方行って姑しよんさったですたい。

そしてもう、姑さんに隠れてもう、

竹薮の中ズーッと通って、お寺に参らしたそうです、毎晩。

そうしたらもう、姑さんがもう、こりゃ嫁がごっといもう、

お寺詣(みや)ゃあばしなったけんちゅうごたっ風で、

あの、鬼の面ばふるうて来てですね、被ってですよ、

竹の側から出て来なったそうですたい。

そうしたら嫁さんがもう、ビックイして家に帰らしたそうですもんね。

そうしてズーッとそいば、あの、何回も何回もそぎゃんして

繰り返しよらしたら、面が離れんごとなったそうですたい。

そいで肉付きの面ちゅうたあ、

その由来(いわれ)ちゅうことば小さい時、聞きました。

(出典 未発刊)

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